volaille本編

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第三章 1 「ジン、ここに書いてあることを全部やれ」 突然ヘールが目の前に突き出してきた紙をしげしげと見て、ジンは呆気に取られた。「……はい?」 木刀を千回振る、精神統一、森を一周走って帰ってくる、乗馬練習……こまかく書 […]

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第二章 1 なんだか騒がしいな、とジンは、嫌な予感に顔を強張らせながら階段を下りていく。玄関のほうに顔を出すと、予想が的中したことがすぐに分かって、ジンは深いため息を吐いた。「トラン様」、とジンが小さく声を掛けると、ジン […]

volaille 1

第一章 1 貴族の次男坊に生まれたって、良いことなんてなにもない、格式ばかり重んじるような家で窮屈に暮らし、長男ほどの才覚も見せられず、ただ騎士として埋もれていくだけなのだ――と、ジン=アドルフは本気で思っていた。 その […]

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序章 金髪が、美しい教会の庭園で風に靡いているのを、よく思い出す。 その横で、あのいけすかない従者が眩し気に彼女を見ているのだ。そして彼女を見る自分の顔だって、その従者と同じようなものなのだと、俺はよく知っていた。 彼女 […]

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